技術士一次試験の試験難易度は簡単ではありません。
大学工学部の定期試験レベルとされていますが人によってはとても難しく感じるでしょう。
範囲も広いため、受験勉強が追い付かず受験を諦める人もいます。
この記事ではそんな方向けに技術士一次試験機械部門の勉強方法について解説します。
以下の記事でも勉強法は書いていますが工学部出身の方や勉強が得意な人向けの記事です。
[box06 title=”あわせて読みたい”]技術士第一次試験、機械部門の専門科目に合格するための勉強方法[/box06]
本記事では以下のような方向けに記事を書いています。
- 4力学が苦手な方
- そもそも数学が苦手な方
- 技術士一次試験の過去問を解いてみたが全く解けなかった方
4力学が苦手な場合はJSMEテキストを使って勉強する
技術士一次試験は主に4力学と制御から出題されます。
4力学とは以下の分野を指します。
- 材料力学
- 機械工学
- 流体力学
- 熱力学
技術士一次試験では35問中25問がこれらの分野からバランスよく出題されるためある程度は全ての分野の勉強をしておく必要があります。
4力学が苦手な人にとって技術士一次試験はかなり難易度が高く感じると思います。
そんな人はまずJSMEテキストを使って勉強することをオススメします。
JSMEテキストは数ある工業系の参考書で最も優れている参考書の1つです。
その理由は解説の詳しさと図や写真、グラフが豊富な点です。
4力学の参考書に中には解説や数式を省略していたりする本も少なくありません。
その点、JSMEテキストシリーズはそういった妥協が全くなく、勉強が苦手な人にとっても分かりやすく解説されています。
分野ごとにテキストが販売されているので自分の苦手な分野をまずは1冊購入し1から勉強してみるのが良いと思います。
材料力学のテキスト
機械力学のテキスト
流体力学のテキスト
熱力学のテキスト
高校数学や大学初歩数学が苦手な場合
技術士一次試験では高校数学や大学初歩数学ができていないと大変厳しいです。
ただし高校や大学で学んだ全ての数学分野が必要なわけではなく、主に「三角関数」と「微分積分」が必要になります。
高校生や大学生の時にこれらの分野に苦手意識を持っている方であれば技術士一次試験の過去問やテキストを使って勉強している時に頻繁に手が止まってしまうでしょう。
そのため、まずは苦手な分野を勉強するのがいいでしょう。
もしくは常に数学の参考書を手元に置いておき、技術士一次試験の問題やテキストで勉強している時に分からないところがでてきたらその都度調べるという方法でもよいです。
後者の方が効率的に学習することができます。
では数学が苦手な人にとっても理解しやすい参考書を紹介します。
高校数学が苦手な方は坂田アキラシリーズ
高校範囲の数学を苦手にしている方は坂田アキラシリーズがオススメです。
高校生の時に定期試験対策や大学入試用で使っていた方もいると思います。
坂田アキラシリーズは途中計算がていねいに書かれているので数学が苦手な方が基礎から勉強するのにもっていこいの参考書です。
基本的な考え方がくわしく説明されているので高校生の間で「最強の参考書」と呼ばれています。
この本で基本的な三角関数や微分積分について学んでおくと技術士一次試験の勉強がはかどります。
大学の初歩でつまづいている場合はキャンパス・ゼミシリーズ
大学の初歩数学でつまづいている方は「キャンパスゼミシリーズ」が大変オススメです。
この参考書は「具体的に問題を解く」やり方にフォーカスしており、問題を解くためにはどうのように考えていけばよいかが詳しく解説しています。
偏微分やラプラス変換が材料力学、制御、流体力学の分野で使われるのでキャンパスゼミシリーズを使って事前にイメージだけでも持っておいた方がよいです。
今回紹介した参考書はアマゾンや楽天で新品を買ってもよいですがメルカリやラクマでも出品されていることがあるので安く手に入れたい方はこれらのサービスを利用してみましょう。
メルカリにまだ登録されていない方は登録時にこちらのコードXTDKXTを入力すると1000円分のポイントがもらえるので利用してみて下さい。
機械設計技術者試験3級を受験する
技術士一次試験は自分にとっては難しすぎるという方は機械設計技術者試験3級を受験することをオススメします。
機械設計技術者試験は一般社団法人 日本機械設計工業会が実施する技術力認定試験です。
機械設計で必要な知識が全般的に出題されます。
1級、2級、3級と分かれており1級が一番難易度が高く、3級が一番難易度が低いです。
技術士一次試験に比べると難易度は少し簡単です。
さらに技術士一次試験の場合は専門科目(機械の場合は機械部門)の他に基礎科目と専門科目がありそれらの勉強もしないといけません。
それに比べると機械設計技術者試験は4力学を含めた機械設計に関する分野だけなので勉強が技術士一次試験に比べてやりやすいです。
もし技術士一次試験を難しいと感じる方はまずは機械設計技術者試験3級に挑戦してみてはいかがでしょうか?
【機械設計技術者試験3級の概要】
【受験日】
毎年11月頃。2021年(令和3年)は11月に実施された
【受験料】
8800円(消費税込み)
【受験資格】
3級は実務経験も必要なく誰でも受験可能
【難易度】
工業系の大学や新人技術者向けの試験で合格率は毎年40%程度
【対象者】
機械や装置の詳細設計の補佐、ならびに関連する製図等の業務を行なえる能力に達した技術者、または機械設計全般の基礎知識を習得した学生
【出題項目】
機構学・機械要素設計、機械力学、制御工学、工業材料、材料力学、流体・熱工学、工作法、機械製図
機械設計技術者試験3級のオススメテキスト
機械設計技術者試験を受験しようと思った方は過去問を解く作業をまずはやりましょう。
この試験もたくさんの分野があるので現時点で自分が得意な分野と苦手な分野を把握しておいた方がいいです。
機械設計技術者試験に使えるテキストはこちらの過去問の解説集と参考書を使って勉強していきましょう。
もちろん技術士一次試験用のオススメ参考書であるJSMEテキストシリーズも大変参考になります。
技術士一次試験関連記事の紹介
技術士一次試験を受験し合格するまでのプロセスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
- そもそも技術士って何?
- 技術士一次試験を受けるメリットってあるの?
- 勉強方法について困っている
こういった悩みを解決できる記事はこちらに用意しています。
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