機械設計者以外で医薬業界で技術者として働くには

前回の記事で機械設計者が医薬、食品加工業界で働くメリットを紹介しました。

 

安定さの面で他の業界よりも高いのがオススメの理由です。

そのため機械設計者以外の方にもこの業界で働きたいと思われる方がたくさんおられると思います。

この記事では医薬業界で働いてみようかなと思っている方に向けてどんな職種があるかを紹介します。

目次

製薬会社の技術部門は主に3つ

製薬会社の中で技術職が活躍できる職種は

  • 工程開発
  • 生産技術
  • 品質管理、または品質保証

これらの職種が代表的な職種です。どの職種も研究所や工場で働く事が多いです。営業の仕事と違って転勤が非常に少ないのも特徴の1つです。

工程開発

工程開発

工程開発部門の仕事は研究開発部で実験されてきた薬のプラント(工場)スケールでどうやったら製造できるかを考えるのが仕事です。

ラボ(実験場)スケールで作られる薬は数ミリグラムの中で上手く化学反応が起きたに過ぎません。試験管ベースで人体に有効的に効く成分を工場で大量に生産する際にも同じように薬を作れるかを検証していきます。

薬を工場で作る際に大切な事は安定的に品質をコントロールできるかどうかです。品質をコントロールできなければ作っても作っても、品質検査で不適になってしまい不良率を上げてしまうからです。

人体にとっても品質がコントロールされていない薬を飲む事はとても怖い事です。

そういった事が起きないように工程開発部門が工場で製造した場合の不具合を予め予測を立て、先回りして対策を立てます。

またもう1つの仕事しては既に製造中の薬が製造工程において不具合や不良が起きている時の改良を考えるもの工程開発部門の仕事です。

この部門は主に薬の反応を見てそれを新薬の開発にフィードバックをかける化学、薬学系の人材と機械、設備面からアプローチをする機械系の人材が活躍できます。

生産技術

生産技術

生産技術の仕事は機械の面から薬を安定的に作る事のサポートをするのが仕事です。

  • 機械・設備の導入
  • 製造機械のバージョンアップ
  • 機械・設備のメンテナンス

これらが生産技術が担っている仕事になります。生産技術部門は高いコミュニケーション能力が求めらます。

社内では製造部、研究開発部、購買部、品質管理部、外部では機械メーカー、原料メーカーと協力する必要があります。

仕事は機械の事を扱う事が多いので学生時代に機械、電気、情報を学んできた方や実務でこれらの経験をされてきた方が活躍できる仕事です。

私も様々な製薬会社の生産技術の方と仕事をしてきましたが転職組が多く、前職は機械メーカーや自動車関連企業の方もいらっしゃいました。

働き方としては基本的にはカレンダー通りの出勤ですが設備の導入や外部業者の工事がある場合は土日や長期休みに出勤が必要になる場合があります。

その際は代休を取る事ができます。

品質管理(QC)、または品質保証(QA)

品質管理

製薬メーカーの品質管理部門は薬の品質及び安全性を確保するため、使用する原料の受け入れから製品出荷までの製品の品質をチェックしている部門です。

製品の管理をしているのはもちろんですが薬ができあがるまでの各工程がGMPで決められた通りに薬を製造しているかのチェックも行います。

主な仕事は

  • 品質試験(原料、中間体、最終製品)
  • 試験報告書等の文書作成

この2つです。もし薬が日本だけでなく海外に出荷される場合もあれば各国の法律や規制を調べる事も仕事になります。そういった部署で働く場合は英語力が必要になります。

この仕事は女性が働いてる現場が多いです。部署の7割が女性というのも珍しくありません。残業や土日勤務も基本的にはありませんが何かトラブルが起きた場合は非常に忙しくなります。

品質管理部門で生かせる知識は

  • 薬学
  • 薬剤師免許
  • 品質管理
  • 統計学

こういった事を学んだ方、資格を持っている方、実務経験がある方はおススメです。

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以上

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