【実体験】機械設計者の悩み。安定した生活かやりたい事への転職か

はじめまして!ドラフターと申します。私は社員数500名程の中小機械メーカーで設計者として働いています。

今の仕事は充実していましたが様々な事がキッカケで転職活動をする事を決意しました。

2022年の9月末から転職活動をすると決め、約3週間が経過しました。転職活動を進める中で誰しもが通る、「転職するのか。それとも現職にとどまるのか」という心の揺らぎが私にもありました。

結論を言えば、私は今の仕事から転職する決断をし、10月20日現在も転職活動を進めております。

この決断に至った経緯をこの記事に記していますので、現在転職活動中の方や転職を考えている方の参考になれば幸いです。

目次

やりたい仕事は工場のDX化

そもそもなぜ私が転職活動を始めたかというと、社内勉強会の一環として生産管理システムを勉強した事がキッカケでした。そこで今後の製造業におけるDXを進める大切さや未来の工場の姿を意識するようになりました。

そうすると装置メーカーの1人の設計者でいるのではなく、機械の事も分かり、DXの事も詳しい人材になって工場の完全自動化・DX化を進めていきたいという思いになり、転職活動をしてみようという結論になりました。

安定している製薬業界にとどまる

私は現在社員数500名程の装置メーカーに勤めています。製造している装置は製薬工場や健康食品工場向けの装置です。

そのためお客様は誰もが知る製薬会社様や健康食品メーカー様が大部分を占めています。

この業界は自動車や半導体業界と違い景気の波に左右される事なく非常に安定しております。私の会社を含め、毎年ボーナスは必ず支給され年間休日は120日以上が当たり前の業界です。

一般的に見ればこの業界・会社で働けている事は羨ましい事であり、非常に恵まれていると思っています。

更に私はこの会社で大学を卒業してから5年半仕事をしており、社内・社外問わず良好な人間関係を築けています。この状態を転職する事によって”捨てる”選択をするのはもったいない事ではないかと転職活動を進める中で考えました。

母の思いが技術者の原点

ここまで説明したように自分がやりたい事は工場のDX化ですがそれをするためには転職が必要です。しかし転職すれば当然今の安定した職や立場を捨てなければいけません。

悶々と、この2つの選択肢を考えていた時にふと、母からもらった手紙の事を思い出しました。

大学卒業時に送った私からの手紙

私の経歴は少し変わっていて、高校を卒業後、大学に進まず工場へ就職しました。その工場で4年間働いた後に機械設計者になりたいと思い大学に入学しました。

その際の入学金や学費は両親が全て出してくれました。私のわがままにも関わらず、父も母も私の決断を応援してくれ、何も口出しせず大学生活を見守ってくれました。その甲斐あって私は大学で機械設計者になるためのスキルを身につけ、現在の会社に機械設計職として入社する事ができました。

大学に入学した決断から卒業まで、全て私の意志を尊重し応援してくれた事に対する感謝の気持ちを込めて私は両親に手紙を書きました。それが大学の卒業式の次の日の事です。

母からの手紙

両親に手紙を送ってから1週間後、母から私宛に手紙が届きました。長文なので一部省略して掲載します。私の名前部分は”あなた”に変更しています。

あなたから手紙をもらえるなんて夢にも思わたなかったからびっくりです。数行読み始め、涙で目がかすみ、胸が熱くなる思いでした。

あなたからお礼を言われるほど、かあさんは何もしていません。いつも、自分のやりたい事を追い続け、わがままな母でごめんね。

子供が大好きで、20歳の時から保育の仕事に携わり、結婚して、自分の子供がお腹の中に宿った事を知った時、幸せで、世の中が今までと違った色に見えたほどです。

でも、この時、自分の感情のまま、この子を自分の所有物のように愛し過ぎてはいけないと思いました。いつかは社会へお返しする大切な人を一人で生きられるようになるまで、父さんと協力して育てていき、そして社会へお返しし、世の中で役に立つ人になってほしい。そういう思いで育ててきました。

中略

母さんは今、生きていることが楽しく、やりたい事もいっぱいあり夢も持っています。

あなたが大学生活で多くの経験から得たことは宝物になりますね。勇気を持って、新しい世界へ飛び込んで良かったね。

人生楽しんだ者勝ちです。

親のことなど忘れ、思いっきり、自分のやりたい事、夢を追い続けて欲しい。

そして出会った人にやさしさを与えられる人になってくれたら、それが一番嬉しいです。

父さんと2人、ずっと応援しています。

母より

手紙を読み、私は大学の寮で泣いたのを今でも覚えています。両親に愛され、見守られてきた嬉しさ。私の事を愛するだけでなく、社会で活躍する人になって欲しいという思いを持って育ててくれたこと。

私は自分の好きな事ができるように今の会社と職を選びましたが、それだけではなく、世の中に貢献し、誰かの役に立てるような人になろうと社会人になる前に決意しました。

これが私の技術者としての原点です。

転職する事を決意する

私は転職活動中に母からの手紙をもう一度読み返し、転職する事を決意しました。

・世の中の役に立つ

・自分のやりたい事や夢を追い続ける

・出会った人に優しさを与える

この3つが私が母から教わった事であり、技術者として大切にしている事です。

今の仕事がこの3つを満たしていると心の底からは言えていないと判断しました。世の中の役に立っているだろうし、自分が選んだ会社なので好きな事もある程度できていると思っています。

しかし日本は今でも労働力不足ですし、今後もっと労働人口は減っていきます。更にIT分野をはじめとしたDX人材は需要に対して大幅に足りなくなることが予測されています。

ここまでハッキリと困り事が分かっているので自分が製造業のDX人材になれば世の中に貢献できるでしょう。そして工場のDX化はこれからの製造業にとっては必須になるだろうし、自分もこの分野を極めていきたい想いがあります。

だから私は転職するという結論に達しました。

記事のまとめ

記事を読んで頂きありがとうございます。

私は「世の中の役に立つ」「自分のやりたい事や夢を追い続ける」という事を基準にして、転職してみようという決断になりました。

基準は人によってバラバラですし、正解があるわけではないと思いますが自分なりの基準は持っておくべきだと思います。そうでなければ転職活動という、難しい判断の連続作業において失敗してしまうからです。

もし自分に基準がない方は一度この2冊の本を読んでみる事をオススメします。自分なりの基準作りのキッカケになります。

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