筆者は従業員400人程の中小企業で現役の機械設計者として働いています。設計者として働き始めてまだ5年と経っていない若手です。
今回の記事では設計書を書いた事がないけど書く必要がでた工業系の学生さんや設計者さんに本を紹介します。筆者が「設計書を書くために参考にしている」本です。
ついてきなぁ! やさしい研修編-機械設計の企画書と設計書と構想設計-
この本は設計書をまだ書いた事がないけど書く必要が出てきた工業系の学生さんや若手設計者さん向けの本です。
設計書って何を書けばいいんだと頭を抱えている人にはとっても有益です。
設計書を書いた事がなかった学生時代と若手設計者時代
筆者が設計書を書く必要に初めて迫られたのは職業能力開発大学校で機械系の学生をしている時でした。
職業能力開発大学校についてはこちらの記事も参照して下さい。
大学3年生の時に6足歩行ロボットを製作する課題がありました。
その時に設計構想を教授達や他の学生に伝え意見をもらう授業がありました。いわゆるデザインレビューと呼ばれるものです。
筆者はこの時初めて設計書を書く必要に迫られました。そこから設計書の書き方を持っている教科書で調べました。
しかし教科書には設計書の書き方なんて書いてありません。もっと言うと「設計書」という単語すらでてきませんでした。設計の教科書なのにです。
そんな時にAmazonで出会ったのがこちらの本でした。
教科書的な本は抽象的な表現ばかり
この本の良さは設計書はこう書いていくべきと具体的な事が指示されている点です。
逆に抽象的な事は全く載っていません。ここが従来学校で勉強する設計の教科書とは違います。
例えば著書では設計書や機械仕様書を書くときはまずは機械の使用場所や使ってくれる人を想定するべきと書かれています。
この時に6W2Hというツールを使用します。
6W2Hとは以下の英語の頭文字を取っています。
- Why(なぜ)
- Who(誰が)
- Whom(誰のために)
- Where(どこで)
- What(何を)
- When(いつまでに)
- How(どのように)
- How much(いくらで)
これらを考え、書き出していく事で設計課題を洗い出します。当たり前と言えば当たり前ですが設計の教科書にはこんな事は書かれていません。
6W2Hの詳しい書き方については以下の記事も参照して下さい。
著書には明確なアウトプットがあるから設計書を始めやすい
上記の6W2Hしかり、著書には設計書を書くためのフローが明確に記載されています。そのため何から始めて最後は何で終わるかが一目で分かります。各工程でのやるべき事もしっかりと書かれています。
これは重要な事です。設計書は機械にもよりますがA4用紙100ページ以上になる事もあり、学生や若手設計者であれば何から手をつけていいか分からなくなります。
また設計書を作成している段階でも次に何をしていけばいいのか分からなくなる迷子の状態になる事があります。
それを防ぐためにも著書を参考書として設計書を作成する事をおススメします。
ついてきなぁシリーズは大型の本屋さんであれば置いている
もし設計書の書き方で悩んでいる方であればこちらの本をアマゾンで購入して頂く事をおススメします。アマゾンであれば日本全国2日もあれば届きます。
すぐに設計書作成に取り組む事ができます。
ついてきなぁ! やさしい研修編-機械設計の企画書と設計書と構想設計-
しかしこちらの本は定価で2400円と他の本よりはちょっとお高めです。もし自分に合わなかったらもったいないと思われる方もいると思います。
そういった方はまずは書店でどのような本かを立ち読みする事をおススメします。町の小さめの本屋さんではついてきなぁシリーズは置いていませんが大型の書店であれば置いてあります。
著者である國井 良昌さんのついてきなぁシリーズは大型の本屋さんであれば1冊や2冊は機械の専門書のコーナーで売っているのでチェックしてみて下さい。