新入社員として機械メーカーに就職したら、何より先輩に嫌われないことが大切です。
先輩に嫌われてしまったら仕事のやり方をあなたに教えてくれないからです。
私は機械メーカーに勤めて数年経ちますが先輩に好かれる新入社員ほど早く仕事を覚えていると感じています。
この記事では新入社員の方達がメーカーですぐに活躍するために、先輩社員に好かれるコツをお伝えしていきます。
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会社員ならば先輩に嫌われてはいけない
技術職として会社に入社した新入社員のあなた。
せっかく会社に入社できたからには楽しく、充実した社会人生活を謳歌したいと考えている方が大半だと思います。
会社で楽しく過ごすためには「絶対に先輩に嫌われてはいけません」
毎年、技術職として入社した方の中には「俺は技術者なんだから人間関係ではなく技術で勝負するんだ!」と意気込んでいる方が数名います。
その心意気はすばらしいことですが、楽しい会社員生活をするためには間違った考え方です。
技術系会社員として働くためには絶対に先輩に嫌われてはいけません。
その理由は2つあります。
- 仕事を教えてくれるのは先輩だけ
- 嫌われたら雑用しかさせてもらえない
仕事を教えてくれるのは先輩だけ
あなたに会社での仕事を教えてくれるのは職場の先輩だけです。
会社での仕事の99%はその会社独自の仕事です。
どんなにネットで調べたり、本を読んでも絶対にでてこないことが会社でのあなたの仕事のほとんどを占めています。
あなたが学生時代にすばらしい研究成果を残し、たくさんの資格を持っていても、それが新入社員の内に生かせる場面はありません。
まずは先輩に仕事のやり方を教えてもらわないと、仕事をスタートさせることさえできないのです。
そのため、なにがなんでも先輩に嫌われてはいけません。
人間誰しも、嫌いな人に何かを教えたいと思う人はいません。
逆に一度好かれてもらえば、優しく丁寧に仕事のイロハを教わることができます。
まずは先輩に自分のことを好きになってもらえるように振舞うことが技術職であっても重要になります。
嫌われたら雑用しかさせてもらえない
会社での仕事の中には「誰でもできる仕事」が山程存在しています。
例えばこういった仕事があります。
- 会議のための資料のコピーや印刷
- 組立現場の掃除
- 先輩の出張のための工具準備
これらの仕事は「中学生」でもできる仕事です。
ですが会社の仕事の1つとして誰かがやらないといけません。
誰でもできる仕事は新入社員に回ってきやすくなります。
なぜなら先輩社員も雑務はやりたかがらないので必然的に誰かに押し付けるのです。
先輩も雑務は「上司からの評価」や「自分のスキル」につながらいことを知っています。
その上で新入社員の誰かに押し付けることになります。
もし自分の好きな後輩Aと嫌いな後輩Bがいたら雑務を押し付けられるのは後輩のBです。
新入社員は後輩Bになってはいけません。
雑用はいくら頑張っても雑用だからです。
もっと技術者として意味のある仕事をするためにも先輩に嫌われず、雑用を押し付けられない存在になる努力をしましょう。
挨拶を大きな声で目を見てはっきりとすれば100%先輩から好かれる
では先輩に好かれるためには何をすればいいんでしょうか?
答えは簡単で「大きな声で目を見てはっきりとあいさつをする」だけです。
えっ、そんなの誰にでもできるんじゃないと思う方もいると思います。
実はこれができないんです。
私は中小企業の機械メーカーに勤めていて新入社員を毎年見ています。
その中で多くの新入社員は気持ちのいい挨拶ができません。
ほとんどの新入社員は声がでていません。
恐らく自分ではしっかりと挨拶をしていると思っています。
しかし何を言っているか分からない人が50%以上です。
声は聞き取れても
- 目を見ない
- 笑顔で挨拶ができない
こういった新入社員が90%を占めます。
逆に10%の方は誰が見ても気持ちのいい挨拶をしています。
- 声がしっかりと聞き取れる
- 相手とアイコンタクトができている
- にっこり笑っている
この3つができています。
世の中には挨拶をされて嫌な気持ちになる人は1人もいません。
それにもかかわらずメーカーの技術者の多くは挨拶をしない、またはてきとうにしている人が大半です。
そういった状況を見て「俺たちも挨拶はてきとうでいいんだ」と新入社員の方は思わないでください。
誰が見ても気持ちい挨拶を先輩たちにしましょう。
そうすればその先輩方はあなたに好感を抱き、仕事のことや自分の持っている知識をあなたに教えようとしてくれます。
逆に挨拶ができていなければ、「こいつは放っておこうかな」と思われてしまう可能性もあります。
そういった新入社員を私は何人か見てきました。
現場研修では怪我だけはしてはいけない
新入社員の方は入社後すぐは会社のルールやビジネスマナーについての研修が続きます。
その後は多くのメーカーでは現場実習を行います。
研究職であれ、営業職であれ、技術職であれ工場の加工現場や組立現場で実習を行います。
現場実習を行う理由は
- ものづくりがどのように行われているか知る
- 工場での人間関係を構築する
こういった理由からメーカーに入社した社員は現場研修を行います。
現場研修の中で絶対にやってはいけないことが1つだけあります。
それは「作業中の怪我」です。
作業中の怪我を管理職は一番嫌っている
現場研修に限らず、会社の業務時間中に怪我をした場合、労災(労働災害)になり会社は被災した社員に金銭面等で補填をしなければいけません。
労災(労働災害)とは、従業員が通勤途中や業務中に負傷したり病気になったりすることです。
業務中に事故が起こった場合、企業は労働基準法が定める通り被災した従業員に対して補償責任を負うことになります。
労災が起きれば上司や会社は労災保険の給付を受けるために所定の請求書に必要事項を記入して、所轄の労働基準監督署長あてに直接または病院・薬局等を経由して提出します。
これは非常に手間な作業です。
更に会社で労働災害が起こり、それがニュースになれば企業イメージをいちじるしく落とします。
特に今の時代はツイッター等のSNSが発展しているのでテレビや新聞のニュースにならない小さなニュースでもネットで話題になる可能性があります。
そのため会社や管理職は従業員に怪我をされることを嫌います。
現場研修では下手くそでも時間が掛かっても安全にだけは注意する
新入社員の方は現場研修で絶対に怪我だけはしないようにしましょう。
怪我をすれば直属の上司や会社から「迷惑な奴だ」と思われる可能性があるからです。
また怪我をすれば自分は痛い思いをして、いいことは一切ありません。
新入社員が現場研修で怪我をしてしまう理由はいくつかあります。
- 慣れない場所や初めての作業だから
- プレッシャーや緊張状態の作業
- 長時間の肉体労働からの疲労
こういった理由から怪我をしてしまいます。
工業系の学部を出ている方は機械をある程度扱ったことがあるでしょうが文系出身の方であれば初めて見る工具もたくさんあります。
そういった工具を使いながら一日8時間作業することは肉体的、精神的に大変なことです。
人によってはアルバイトもしたことがなくて、初めての仕事の人もいるでしょう。
そうするとプレッシャーが掛かったり、緊張状態にもなり怪我をしやすくなります。
怪我をしないためには次の2点を注意することが大切です。
時間が掛かっても安全な方法を選ぶ
現場研修では簡単な部品の加工や組み立て、検査をします。
その時に現場の監督者や先輩社員からやり方について指導を受けます。
最初は他の同期もこのやり方を真似しますが勘のいい同期や周りの作業者の方はもっと時間の掛からないやり方で作業をしてることがあります。
ここであなたも短時間でできるやり方を真似してはいけません。
なぜなら短時間でできるやり方は安全面に配慮されていなかったり熟練だからできる技であることがほとんどだからです。
何年も同じことをやり続ける中でできるようになった”技”です。
それを数日で真似をしようと思っても上手くいくわけがありません。
まずは教えられた方法で時間が掛かってもいいので作業をしましょう。
何度もお伝えしている通り、現場研修で一番困るのは怪我をされることです。
怪我さえしなければ”作業が遅い”ことなど気にすることではありません。
作業着を正しく着用し、保護具をつける
作業着、保護具を正しく着用することも怪我をしないために大切なことです。
作業着の正しい着用方法は現場の先輩や管理者の方が教えてくれますが自分でも以下のことを守れているかどうかをチェックしてみましょう。
現場での作業員の方には作業着を正しく着用せずに作業している人もいます。
これを新入社員たちは真似してはいけません。
どんなにかっこ悪く、自分のセンスにあっていない場合でも正しく作業着を着ます。
正しい着用が怪我から自分の体を守ってくれるからです。
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