機械設計の本

【機械設計のおすすめ本紹介】実務で役に立つ参考書

【機械設計のおすすめ本紹介】実務で役に立つ参考書.

「機械設計って難しい」

実際に機械設計をやった方であれば一度は思う事ではないでしょうか。

私も日々機械設計の仕事をする上で機械設計の難しさに直面する日々です。

新入社員の時分からない事があれば大学で使っていた参考書を引っ張り出していましたが実務で使える本はほとんどありませんでした。

「俺が知りたいのはこういう内容じゃないんだよなぁ」と思う事が多かったです。

ほとんどの本は実務では使えませんでしたが一部とても役に立つ本がありました。

今回の記事では機械メーカーの設計職として働く私が実務レベルで使えると思える本について紹介します。

私が設計の仕事で悩むことは以下のことです。

  • 図面の描き方が分からない
  • 正しい設計の進め方って何?
  • 機械要素について広く学びたい
  • 設計のアイディアが全く湧かない

そんな時は本を読んで問題の解決となるヒントを探しています。

正解がない機械設計の仕事ですが本から正解に近い回答を得る事が多いです。

正しい図面の描き方を学ぶための本

【機械設計のおすすめ本紹介】実務で役に立つ参考書.機械設計者であれば管理職を除いて絶対に図面を描かなければいけません。

特に若手社員であれば組立図から部品図へのばらし作業の中で部品図を数多く描く必要があります。

その時にどうやって図面を描いていけんばいんだろうと一度は悩むはずです。

先輩に検図してもらった時はOKをもらったのに上司に検図してもらった赤字だらけだった経験された方も多いでしょう。

図面JIS規格にのっとり描きます。

JIS規格に沿って描かれた図面が間違いと指摘される事はありません。

逆に指摘されたら「JIS規格に沿って描いた正しい図面」と反論する事もできます。

JIS規格に沿った図面を描くためには当然規格の勉強をしないといけませんが分厚く内容が分かりずらい規格を図面を描く度に調べるのは大変です。

そのため現役の機械設計者である私は初心者のための機械製図という本を手元に置いて図面を描いています。


初心者のための機械製図(第5版)

この本が良いところは2点あります。

1点目は図が豊富で分かりやすい事です。

正しい図面の描き方を学ぶための本出典:初心者のための機械製図(第5版)

 

機械製図を教える本の中には文字ばかりで例が全く描かれていない本があります。そういった本は実務では使う事ができません。

実務で使える本は本を見て真似すれば正しい図面を描く事ができる本です。

初心者のための機械製図には

  • 図形の表し方
  • 寸法の表し方
  • 公差とはめあい

その他どの内容でも例が多数載っています。

もう1点の良いところは根拠となるJIS規格が記載してあるところです。

正しい図面の描き方を学ぶための本-JIS-根拠-出典:初心者のための機械製図(第5版)

 

もし詳しく調べたい場合は記載されているJIS規格を調べてみれば良いのです。

JIS規格は毎年更新されていますがその事に気づいていない設計者も多くいます。

上司の中には自分が学生時代に勉強した事いまだに最新のJIS規格だと勘違いされている人もいます。

そういった人達に説明する時に図面とこの本を片手に持ち間違った図面ではないですよと伝える事ができます。

上司の中にはそういった気づきを促してくれる行動が喜ばれる人もいます。

最新で正しい図面の描き方を上司に伝えるにも最適な一冊です。

機械設計の進め方が分からない時に読む本

機械設計の進め方が分からない時に読む本

私が学生時代や新入社員の時に困っていた事の一つが設計の進め方が分からないという事でした。

学生時代は先生に会社員になれば上司に「この機械のこの部分を設計してくれ」と頼まれた時に何から手をつけていいのかが全く分かりませんでした。

そんな時に機械設計の教科書を読んでも設計の進め方を具体的に書いてある本はほとんどありませんでした。

よくあるのはまずは大枠となる構想設計をし次に詳細設計をしてから部品図を描いてあげましょうという内容でした。

これでは具体的に何を始めていけばいいか私には全く分かりませんでした。

そんな私を救ってくれたのが國井技術士さんが書かれた「機械設計の企画書と設計書と構想設計-」という本でした。


ついてきなぁ! やさしい研修編-機械設計の企画書と設計書と構想設計-

この本には機械設計者が設計の仕事を進める際の方法論が具体的に書かれています。

設計者の勘(かん)に頼るのではなく簡易設計書(DQD)と呼ばれるフォーマットを使用する事が大切だと著書で繰り返し述べられています。

私は今でも設計を始める時は簡易設計書を作成していきながら設計を進めています。簡易設計書についてはこちらの記事でも解説しています。

國井技術士が書かれたついてきなぁ!シリーズ機械設計者がまさにこんな本を探してたという本が多数ありますのでチェックしてみて下さい。

実務レベルで使える機械設計の知識を体系的に学ぶ本

実務レベルで使える機械設計の知識を体系的に学ぶ本

機械設計の仕事は学ぶべきことがたくさんあります。

  • 材料力学
  • 運動力学
  • 寸法選択
  • 材料選択
  • ねじやベアリング等の機械要素部品

これらを1冊で勉強できる本はなかなかありませんが実際の設計シリーズはこれらを全て体型的に学べる本です。

 

実際の設計 改訂新版-機械設計の考え方と方法- (実際の設計選書)

 

 

続・実際の設計 改訂新版 機械設計に必要な知識とモデル (実際の設計選書)

 

「実際の設計」と名前のある通り学術的な話ではなく機械設計者の実務課題にフォーカスしその課題を解決するために必要であろう知識を授けてくれる本が実際の設計シリーズです。

実務レベルで使える機械設計の知識を体系的に学ぶ本-内容-出典:実際の設計 目次

機械設計を体系的にまとめた本はたくさんありますが難解過ぎたり、逆に内容が薄い本が多いです。この本は内容が濃いにも関わらず大学で機械を学んだ人や実務をしている機械設計者のレベルであれば十分理解できる内容です。

勉強の時間がなかなか取れない人が体系的に勉強する為の本です。

機械設計のアイディアが出てこない時に読む本

実務で機械設計の仕事をしていると機構のアイディアがでてこないで悩む時があります。

こんな動きを機械にさせたいんだけどどうしたらいいだろうと悩んでる時間は少なくありません。

私もアイディアがなかなか出てこずに悩んでいた事がありました。

ホントに出てこない時は自分が機械設計者として才能がないのではないかと思った事もあります。

しかしアイディアを自分で考える必要はないとある時から考えるようになりました。

世の中には既に様々なアイディアがあるのだからそのアイディアを使わせてもらおうと考えたのです。

特許に触れさえしなければアイディアを真似する事は悪い事ではありません。

積極的に世の中で使われている機構やアイディアは取り入れた方がよりよい機械となる場合が多いです。

そのアイディアがたくさん載っている本を二冊紹介します。

一冊目は実用メカニズム事典:機械設計の発想力を鍛える機構101選という本です。

この本は自分が必要としている目的から機構を探し出せる点が実務で使いやすところです。

例えば回転を運動をさせたいと思った時には回転運動の章がありそちらに回転運動に関するメカニズムや設計者が陥るであろう悩み事を解決する為のアイディアがたくさん載っています。

目次が動作別、目的別になっているので自分が必要としている情報にすぐにアクセスできるのも使いやす点の1つです。

実用メカニズム事典機械設計の発想力を鍛える機構101選実用メカニズム事典機械設計の発想力を鍛える機構101選

この本をアイディアの源としてそこから更に詳しく知りたい場合は専門の書籍や各機械要素メーカーのホームページで勉強するというやり方を私はしています。

実用メカニズム事典:機械設計の発想力を鍛える機構101選

もう1つのおすすめ機械設計アイディア本はめっちゃ、メカメカ!リンク機構99→∞―機構アイデア発想のネタ帳 わかりやすくやさしくやくにたつという本です。

こちらの本はリンク機構に特化した本です。

リンクは、組み合わせた複数の物体が相対的に動作する機械要素です。

この2つの結合部を「対偶(ジョイント)」といい、対偶の組み合わせを「リンク機構」といいます。

リンク機構は、この対偶を組み合わせて機械に必要な動作をさせます。そして、リンク機構を構成する各部品が「リンク」です。

リンク機構

出典:機械要素を基礎から解説するサイト | イチから学ぶ機械要素

 

リンク機構の良い点は電気に頼らず可能な限りメカだけで動きを作りだすので機械の信頼性を上げることができる点です。

現在であればシリンダやモーターを使えば簡単に直線運動や回転運動を作りだす事ができます。

しかしこれらのアクチュエーター(シリンダやモータ)を多用する程機械としての信頼性低下や制御設計の負担増につながります。

リンク機構を使えばアクチュエーターは1つでそこから様々な動きを作りだす事ができます。

30年前、40年前の機械が現役で動いている場合の多くはリンク機構を多用しているケースが多いです。

そんな利点が多いリンク機構に関するアイディアが詰まった本がめっちゃ、メカメカ!リンク機構99→∞―機構アイデア発想のネタ帳 わかりやすくやさしくやくにたつです。

絵が多用されておりリンク機構のアイディア集としてはこの1冊をもっておけば充分だという内容になっています。

電気アクチュエータが全盛の時代ですが長持ちさせる機械を作る場合はリンク機構の方が間違いなく向いています。

機械設計者であれば一度はリンク機構の勉強をしてみましょう。

治具設計の基礎が学べる本

「治具設計をやってみて」と言われた時に何から手をつけていいか分からない人が読むべき本がはじめての治具設計です。

この本は治具の基本の考え方である「位置決め方法」について詳しく解説しています。

位置決めの基本原理である「角形状の位置決め3・2・1の法則」が紹介されていて、その次に10個の角形状の位置決め方法を長所、短所含めて解説しています。

初心者でも分かるように図も豊富にあるので読みづらさがない本です。

私が知る限り治具設計の初心者に向けて最高の本だと思っています。

レビュー記事も書いているので興味ある方は読んでみて下さい。

機械設計達が選ぶおススメ本リンク集

ここからは私と同じ現役の機械設計者たちがおススメしている本の紹介サイトを紹介します。

現役の工作機械設計者が選ぶ本

こちらは現役の工作機械設計者であるしぶちょーさんが設計者に対して読んでおくべき本を紹介している記事です。

技術的な本はもちろんですが自己啓発本や思考方法に関する本もたくさん紹介されています。

オススメ度も書かれておりしぶちょーさんが読まれて正直オススメできないなという本は低評価になっているのも信頼できる証です。

慶応大学卒業の機械設計者が選ぶ本

次に紹介するのは慶應義塾大学の機械工学科を卒業され大手機械メーカーで設計職として働き現在はベンチャーの機械メーカーで活躍しているリヴィさんの記事です。

4冊の本を紹介されていて私と同じく実用メカニズム事典:機械設計の発想力を鍛える機構101選実際の設計 改訂新版-機械設計の考え方と方法- (実際の設計選書)も紹介されています。

フリーの機械設計者が選ぶ本

最後に紹介するのが会社に所属せずフリーの機械設計士として働いているのぼゆさんの記事です。

 

のぼゆさんの記事では機械力学や材料力学の専門書も紹介されています。

専門書は値段が高いので外れな本を買ってしまった時の金銭的ダメージが大きいです。

どれを買えばいいか迷っている方はのぼゆさんが紹介している本を買うのが間違いないと思います。

本以外での機械設計に関する勉強法

ここまで機械設計に使える参考書を紹介してきました。

本での勉強以外にも機械設計を勉強する方法はあります。

その1つがセミナー受講です。

「機械設計 セミナー」で検索すれば様々な団体、企業が主宰しているセミナーを見つけることができます。

コロナ以降はオンラインでのセミナーも活発に行われ、会社や家にいながら授業を受けることも可能です。

機械設計の勉強法についてはこちらの記事でも紹介しています。